70歳以上の方で現役並み所得者 ※課税所得145万円以上に該当する方が
入院したときに、病院に支払う医療費の上限は
1ヶ月¥80,100+(医療費-¥267,000)×1% =負担額
4ヶ月目以降は¥83,400が上限です。
通院したときに、病院に支払う医療費の上限は1ヶ月¥44,400
※医療費とは、診察代、注射代、入院費、手術費、薬代、検査代などの費用のことです。
医療費負担額とはかかった医療費に対しての負担額。病名に対しての負担額ではありません
入院時の医療費の総額が1ヶ月に¥267,000になるまでは3割負担。
¥267,000を超えると超えた部分の1%を¥80,100に加算した額が負担額です。
例えば、1ヶ月の医療費総額が100万円になった場合
¥80,100+(100万円-¥267,000)×1%=¥87,430(負担額)
残り¥912,570は国が負担してくれます。
医療費総額が200万円になった場合
¥80,100+(200万円-¥267,000)×1%=¥97,430(負担額)
残り¥1,902,570は国が負担してくれます。
4ヶ月目以降、7月までの入院は1ヶ月¥44,400が負担する限度です。
すなわち、1ヶ月の医療費の総額が¥144,400になるまでは3割負担
¥144,400を超えるといくらになっても負担は¥44,400です。
この負担額を累計すると入院しなくても入院した月数別の医療費負担額が分かります。
従って、医療保険で入院を保障される日数の限度である1入院の日数を月数に置き換えると
その保障で補う医療費が分かります。
その負担額を早見表にしたのが下記の表です。
1ヶ月 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 4ヶ月 | 6ヶ月 | 8ヶ月 | 10ヶ月 | 12ヶ月 |
90,000 | 90,000 | 90,000 | 44,400 | 44,400 | 44,400 | 44,400 | 44,400 |
90,000 | 180,000 | 270,000 | 310,000 | 400,000 | 490,000 | 580,000 | 670,000 |
医療保険を考える時の注意点
1ヶ月に負担する医療費の目安は9万円として保障を考えれば良い。
必要な保障&保障額
入院保障日額3,000円以上あれば良い。
他の入院保障は不要
※注意点
保障してもらうために支払う保険料の総額は病院に支払う医療費負担額より多く支払わないこと。
現状の医療保険の保険料では、病院に支払う医療費より安くなる保険は皆無です。
保険に入らない選択肢
67万円以上の医療費を支払っても生活に影響がない預貯金があれば保険に入るより入院したときに実費負担したほうが良いと思われます。
年金を受給していると年金から医療費を支払えます。
課税所得が145万円以上ということは年金の基礎控除が120万円あるので、年金の所得は最低でも265万円以上(145万円+120万円)あります。1ヶ月あたり¥220,000以上になります。そこから、約9万円を支払うのです。4ヶ月目からは¥44,400です。
保険は働かないと医療費を支払えない期間に必要です。
働かなくても年金で生活ができる状態になってまで保障を考えると無駄な負担をするだけです。
また、年金生活になると収入が固定されているので各種税金や医療費負担も変わりません。ところが、医療費を支払えば、医療費控除の対象になります。その結果、各種税金の負担が軽減される場合があり、医療費負担の上限も下がる場合があります。
例えば、年金収入で265万円の方が、医療費を支払ってその医療費の総額が20万円だった場合、265万円から20万円が控除されますので課税所得が125万円になります。
その結果、各種税金が軽減され、医療費負担が一般世帯に該当するようになります。
医療費負担が9万円から¥44,400に上限が下がるのです。
これは保障をもらうとその分までの医療費控除が受けられません。だから保険に入らないほうが得になっても損にならないのです。
補う医療費に対して負担する保険料が高すぎて全然見合わない!
例えば、1入院60日型の終身保障とは、70歳以降の入院で補う医療費は約18万円。
その18万円の医療費を終身で補うために保険会社に負担する保険料の総額を計算して下さい。ほとんどの保険で200万円前後から高い保険料だと400万円以上も支払うことになると思われます。こんな内容の保険を売る事自体が非常識だと思いますが加入される方も同じではないでしょうか。それはこのようなことになると思っていないのが原因です。
現状の医療保険、ガン保険で70歳以降も保障してもらうメリットがある保険は皆無だと言えるでしょう。
常識的に考えて
寿命があります。治せない病状になるということは恐らく寿命です。
自由診療を受けるのは、治せない病状になったときです。
そんな時まで生きるために保障を考えるのは如何でしょう?
70歳以降の医療費負担額より少ない負担で補える保障はありません。
また、医療費は年金から支払える額。
高齢になると入院確率が高くなるからと思っても、保障より自己負担のほうが良く、それができる額です。